「Jヴィレッジ」19年度来場者49万1000人 原発事故前水準に

 

 昨年4月に全面再開したサッカー施設「Jヴィレッジ」(楢葉町、広野町)の2019年度の来場者数は49万1000人(09年度比7%増、18年度比134%増)に上り、東京電力福島第1原発事故前の水準に回復したことが13日、分かった。ただ、施設を運営するJヴィレッジの19年度決算は純損失2500万円で2期連続の赤字となった。同社は、経費の削減などを通じてコロナ禍後の黒字確保を目指す。

 同社が13日に福島市で開いた株主総会で19年度決算を承認した。宿泊者数も3万9839人(09年度比11%増、18年度比67%増)に上り、同社は、新宿泊棟の整備で客室数が200室に倍増したほか、多彩なイベントの開催で用途が拡大したためと分析している。

 売り上げは全面再開の効果で10億6500万円(前年度比5億6600万円増)と倍増したが、施設の運営費や人件費の増加で経費が12億5200万円(同7000万円増)となり、1億8600万円の営業損失を計上した。これに東電からの原発事故の損害賠償金1億8600万円を特別利益として計上するなどし、2500万円の純損失となった。

 ただ、新型コロナ感染症が拡大し始めた今年2、3月に計5500人以上の宿泊キャンセルがあり、同社は「約6000万円の売り上げが消えた計算で、コロナの影響がなければ黒字を確保できた可能性が高い」としている。新型コロナの影響を受ける本年度実績については「相当に厳しい状況」としており、感染症を踏まえた経営戦略の展開で業績の回復を図っていく考えだ。