安達太良山...「噴火」から120年 70人以上犠牲、悲劇を後世に

 
1900年に噴火が発生した安達太良山の沼ノ平火口(猪苗代町)。奥は二本松市と大玉村

 安達太良山は17日、70人以上の犠牲者が出た1900(明治33)年の噴火から120年を迎える。犠牲者の多くは沼ノ平火口(猪苗代町)の付近にあった硫黄精錬所の従業員だった。犠牲者が地元住民ではなかったため、噴火の悲劇があまり語り継がれてこなかったことから、磐梯山噴火記念館(北塩原村)が節目の年に合わせて企画展やシンポジウムなどを開催し、安達太良山の噴火を後世に伝える。

 二本松市や猪苗代町などにまたがる安達太良山は120年前の7月17日午後4時ごろに最初の噴火が発生、午後6時から30分間で3度の噴火が起き、長径300メートルの火口ができた。最後の噴火では火口から東に20キロの範囲まで多量の火山灰が降り、「火砕サージ」と呼ばれる爆風が人々を襲った。

 犠牲者となった硫黄精錬所の所長は、実業家で新1万円札の肖像画に採用される渋沢栄一のおいだった。

 猪苗代町民が2000年に慰霊祭を行ったが、それ以降は活動が途絶えていた。磐梯山噴火記念館の佐藤公館長(64)は15日、県庁で記者会見し「節目の年に災害を継承する機運が生まれれば」と強調した。

 9月にはシンポ

 企画展は18日から、北塩原村の磐梯山噴火記念館で始まる。安達太良山の写真や図、岩石、硫黄精錬所の従業員宿舎跡から採掘された茶わんの破片などを展示する。11月8日まで。

 時間は午前8時~午後5時。休館日なし。入館料は大人600円、中学・高校生500円、小学生400円。

 このほか、9月にシンポジウムや子ども向け火山講座、山麓や慰霊碑を巡る火山観察会を開催。1997年に安達太良山の登山客が火山性ガスで死亡した事故についても検証する。福島民友新聞社などの後援。問い合わせは同館(電話0241・32・2888)へ。