日銀の役割分かりやすく 福島支店長交代、東北初の女性就任

 
うえだ・りさ 東京都北区出身。早大商学部卒。1994年入行。金融機構局の考査企画課長・上席考査役、参事役、政策委員会室国会渉外課長を歴任。

 日銀福島支店長に着任した植田リサ氏(49)と、前支店長で調査統計局参事役に就いた中山興氏(50)は21日、福島市の福島支店で記者会見した。女性の日銀支店長就任は東北地方で初めてで、植田氏は「日銀の役割や政策を分かりやすく伝えながら、地域経済に貢献したい」と抱負を語った。
 
 植田リサ氏

 日銀福島支店長の植田リサ氏に抱負などを聞いた。

 ―意気込みは。
 「早大時代は神宮球場に野球を見に行き、『紺碧の空』を歌っていた。朝ドラ『エール』を見ていて福島で勤務できることをうれしく思う。日銀の役割や政策を分かりやすく伝え、地域経済に貢献したい」

 ―これまでの仕事は。
 「長く金融機関のモニタリングや考査に関わる業務に従事した。日銀の業務継続計画(BCP)の立案なども担った。直近は国会渉外課で国会議員に日銀の政策や業務を説明してきた」

 ―本県の印象は。
 「私の好きなものがモモなどのフルーツと日本酒。この二つが印象だったが、そのほかの農業や温泉、花の名所もあり、観光資源が豊富で東京から近い。製造業が活発で、さまざまな産業に可能性がある地域だ」

 ―日銀として本県経済にどのように貢献するか。
 「企業経営そのものに直接的に役立てることは乏しいが、新型コロナウイルスの影響を踏まえた経営のかじ取りなどの動きをタイムリーに把握し、日本経済を考える上でのヒントを本店に報告したい。新型コロナの対応では、中央銀行として市場の安定化を図るとともに、資金繰りが苦しい企業を支援するため金融機関にお金を供給することが求められている」
 
 中山氏 離れても福島応援

 中山氏は2018(平成30)年6月から福島支店長を務め、東日本台風や新型コロナウイルスの対応では金融面で支援に尽力。「新型コロナの影響が落ち着くまで見届けたかったが、植田支店長には安心して後を引き継げる。本店に戻っても福島の熱烈なサポーターでいたい」と述べた。

 中山氏は母がいわき市出身で「福島の人はとても真面目で心温かい人が多いが、引っ込み思案なところもある。ビジネスの世界は競争が厳しいので、少しでも前に出てほしい」と県民にエールを送った。