「どこから片付ければ...」 郡山・飲食店爆発、すさまじい爪痕

 
ガスボンベなどが散乱する爆発現場では警察と消防が現場検証を行った=31日午前11時50分ごろ、郡山市

 郡山市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」で発生した爆発事故から一夜明けた31日。いまだに周辺にがれきが散らばった現場では、原因究明に向けて現場検証が行われる一方、被害を受けた住民らは爆風で壊れた建物の片付けに追われた。

 現場検証は、降りしきる雨の中で午前9時すぎに始まった。郡山署や郡山地方消防本部の担当者らが、骨組みだけになって崩れ落ちた店舗内の残留物などを入念に調べた。規制線の外では、住民らが心配そうな表情で作業を見守っていた。

 現場近くでは、道路に散乱したガラスの破片を拾ったり、散らかった家や庭を片付ける住民の姿が多く見られた。

 現場から南西に約50メートル離れた女性(88)宅では、片付けを手伝いにきた次男(54)と孫(37)が一緒に、割れた窓枠をブルーシートで覆う作業をしていた。

 爆発当時、次男は市内の自宅にいた。実家の近くで爆発が起きたことを知り急いで訪れると、台所や寝室などのガラス24枚が粉々に割れ、家の中は跡形もなく吹き飛ばされていた。最悪の事態も想像したが、女性は当時トイレにいて、無事だった。「もしあの時、台所にいたら体ごと吹き飛んでいたかもしれない」。次男は声を震わせた。

 被害を受け、女性は一時的に高齢者施設に入所した。今後は近くの団地への入居を検討しているという。次男は「命が助かったのは不幸中の幸いだった。この家に戻るまでには時間がかかる」と話した。

 現場の南側に住む会社員男性(45)は、家のガラスが全て割れたため、家族4人でホテルに泊まったという。「どこから片付けに手を付ければいいのか」と途方に暮れた様子だった。

 現場から約50メートル離れた情報通信会社ニノテック。同社は壁に穴が開いたり、ガラスが大量に割れるなど大きな被害が出たため、市外の支社からも応援をもらい、約100人態勢で片付けや復旧に当たった。爆発によって頭を切った社員の男性(65)はけがを押して出社。「今は通常通りの業務ができるよう力を尽くすしかない」と話した。