「GAP認証」福島県3位!前年比1.75倍 消費者認知度に課題

 

 農産物や農作業の安全性などを管理する認証制度GAP(ギャップ、農業生産工程管理)の福島県の認証件数が168件(3月末時点)に上り、全国3位となった。前年同期の1.75倍(72件増)と認証件数は増加傾向にあるが、消費者の認知度不足が課題で、県はGAP商品のPRなど生産者の意欲向上につながる取り組みに力を入れる。

 168件はGAPの種類のうち、国内認証「JGAP」(161件)と「アジアGAP」(7件)を合わせた数で、日本GAP協会が都道府県別の認証件数を公表している。168件は穀類と青果物で、穀類と青果物に限って全国と比較すると、福島県の認証件数は北海道に次ぐ2位。認証を受けている農場数で言えば484件と全国最多だ。

 GAP認証は東京五輪・パラリンピックの選手村などに食材を提供する要件の一つで、県やJAはGAP認証を風評払拭(ふっしょく)の中核に位置付け、2017(平成29)年5月に日本一の認証件数を目指すと宣言した。増加の背景には、認証にかかる経費を全額補助する県の事業や団体認証を後押しするJAの取り組みなどがある。

 「JGAP」と「アジアGAP」のほか、本県では輸出で恩恵を受けやすい国際認証「グローバルGAP」が27件、本県独自の認証「FGAP」が73件あり、全て合わせると268件(3月末時点)で前年同期より114件の大幅増。認証品目は多い順にコメ、トマト・ミニトマト、モモとなっている。

 一方、東京五輪が21年に延期となる中、JA関係者は認証件数の上積みを目指すには生産者の意欲向上が鍵とみる。ただ農林水産省の調査でGAPを「知っていた」と回答した消費者は11.6%にとどまり「GAP商品を買ってもらえるような機運づくりが必要」(JA関係者)との課題もある。

 例年、県内外のイベントでGAP商品をPRしている県だが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で開催が難しい状況だ。このため、インターネットによるキャンペーンなどに活路を見いだしており、県担当者は「消費者に買って食べてもらうことが生産者のやりがいにつながる」とし、情報発信の方策を検討している。