ザル菊「新しい秋の風景に」 会津坂下・中村区住民ら定植、栽培

 
「虹―希望に架ける橋」と題したザル菊を植える中村区の住民ら=6月、会津坂下町

 会津坂下町の花キクにちなみ、同町中村区の住民らは遊休農地でのザル菊の定植を通じて地域の活性化を図っている。活動5年目の今年は観賞用の展望台や看板を新設するほか、案内人を配置する。コロナ禍の暗い雰囲気を吹き飛ばそうと、秋には色とりどりのザル菊で訪れる人たちをもてなす。

 町の南部に位置し、坂下高から徒歩で約10分。中村区は約60世帯のうち約3分の1が農家。モモ、ナシ、リンゴの農園やザル菊の定植地を結ぶ町道や農道は、頭文字を取り「モナリザ通り」と名付けられた。

 中村ザル菊の会の会長生江光男さん(65)は「ザル菊を植えると景観が良くなったのに加え、住民の交流が活発になった」と話す。会員らは苗採りから定植までの育て方を独自に習得し、年間の作業を表にまとめた。農家、非農家関係なく活動に協力している。

 今年のテーマは「コロナウイルスに負けない」。メインの定植地では「虹―希望に架ける橋」を描く。別の定植地では、本県を応援する意味を込めて県のマスコットキャラクター「キビタン」と、会津の縁起物「起き上がり小法師(こぼし)」を表現する計画だ。6月に会員らで苗を植えた。

 昨年は東京五輪を見据えて「五輪」をデザイン。色とりどりに美しく咲いたザル菊を観賞するため、町内外から多くの人が訪れた。今年は県の地域創生総合支援事業を活用し約5メートルの高さからザル菊を見下ろせるよう二つの展望台を設ける。順路案内図や車両10台分の駐車場を整備し、案内看板を設置する。住民らが案内人を務める態勢も整える。

 開花時期は早くて10月初旬から。天候にもよるが見ごろは同月中旬~11月中旬。「秋の磐梯山を眺めながら散策できる。坂下の新しい秋の風景を楽しんでほしい」と生江さん。ザル菊を通じて地域活性化だけでなく、関係人口と交流人口の拡大も目指し、着々と準備を進める。