実習生や留学生、来県できない 新型コロナ直撃、企業活動に影

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外国人技能実習生や留学生が予定通り来県できないケースが相次いでいる。在留外国人数が過去最多を更新し、技能実習生が永住者を上回るなど福島県内で外国人材の受け入れが進む中、出入国に制限の掛かる状態が長期化することで、新型コロナウイルスで打撃を受けている企業活動などへの影響も懸念される。

 県内各地にスーパーを展開するリオン・ドールコーポレーション(会津若松市)は2016(平成28)年以降、延べ約160人のベトナム人技能実習生を受け入れてきた。今年は6月と11月に計61人の受け入れを予定していたが、飛行機の運休などで見合わせを余儀なくされている。「勤勉で仕事への意識が高く、周りの日本人従業員にも良い影響を与えてくれる。実習のめどが立たないことで、意欲が途切れてしまうことが心配」。担当者は早期の受け入れ再開を願う。

 企業のベトナム人技能実習生受け入れを支援している福島国際交流事業協同組合によると、技能実習生は建設業や製造業、介護など人手不足が続く業種で活躍するケースが多いという。担当者は「今後、企業の仕事量や受注量が戻っても、技能実習生が来日できなければ100%の稼働ができない恐れがある」と経済活動への影響を危惧する。

 留学生への影響も大きい。5月1日現在で95人の留学生を受け入れる福島大では、入国制限の影響でアジア圏の留学生数人が予定していた4月に入学できなかった。

 いずれの学生も同大で学びたいという思いが強く、入国が可能になり次第、入学時期を再調整するという。

 ◆県内在留外国人最多 昨年1万5357人

 本県に在留する外国人は2019年12月末時点で1万5357人に上り、過去最多を更新した。在留資格別では、19年6月末時点で技能実習が4464人と30%を占め、永住者の4385人(29%)を上回った。留学生は887人(6%)だった。過去10年をみると、東日本大震災翌年の12年に9064人と最も少なくなったが、その後は毎年増加。19年の県人口に対する外国人住民の割合は千人当たり8.33人で、4.62人だった12年の2倍近くまで増えた。

 国籍・地域別に見ると、中国が3742人で最多。ベトナム3488人、フィリピン2719人と続き、上位3カ国で約65%を占めた。居住地別では、郡山市3008人、いわき市2859人、福島市2003人と続き、都市部を中心に多くなっている。

 県は本年度から、外国人から生活相談を受け付ける出張相談会を県内各地で開催。技能実習生などからの要望を踏まえ、地域住民や地元企業との交流事業も企画している。しかし、新型コロナの収束が見通せない中、県の担当者は「入国制限がどのようになるか分からず、今後の見通しは不透明だ」(国際課)と話す。