在来種すでに減少...会津若松の湿原「赤井谷地」にオオハンゴンソウ

 
赤井谷地の入り口近くで広がるオオハンゴンソウ(自然観察の会ふくしま提供)

 特定外来生物で生態系に被害を及ぼす恐れのある「オオハンゴンソウ」が、会津若松市湊町にある国指定天然記念物の湿原「赤井谷地沼野植物群落」(赤井谷地)で見つかっている。駆除と生態研究を行ってきた「自然観察の会ふくしま」が発表した。

 オオハンゴンソウは黄色い花を咲かせる北米原産の植物。在来種を駆逐するなど繁殖力が強く、景観や生態系に悪影響を及ぼす恐れがある。県内では五色沼近くをはじめとする裏磐梯など各地に侵入。すでに在来種の減少もみられ、赤井谷地では、入り口近くに広がっているのが確認された。

 同会は、イノシシの防除対策も同時に行う必要があると指摘。今年7月、赤井谷地にイノシシの群れが侵入した跡が見つかった。イノシシが土を掘り返すことで、休眠していた種子が目覚めたり、イノシシとともに種子が湿原の奥深くまで運ばれたりする恐れがあるという。

 赤井谷地は約2万年の歳月をかけて形成され、「北方系植物が自生する南限の湿原」とされる。日本一小さいハッチョウトンボが観察できるなど貴重な生態系が評価され、1928(昭和3)年に国の天然記念物に指定された。同会の高橋淳一さんは「オオハンゴンソウが繁殖した場所から在来種の減少が始まっていく。貴重な自然環境を守るために、有効な駆除法を考えねばならない」と話した。