岳温泉で観光ビジネス 海外協力隊候補生、新型コロナで訓練延期

 
観光ビジネスのノウハウを学び、国際貢献したいと語る高池さん

 「岳温泉で仕事をこなす力を伸ばし、赴任国で結果を残せるようにしたい」。国際協力機構(JICA)青年海外協力隊の新規派遣が延期されたが、本年度1次隊の候補生だった高池遼さん(24)=長野市出身=は二本松市岳温泉の旅館「マウントイン」に就職し、観光ビジネスのノウハウを身に付けようと仕事に励んでいる。

 中東・ヨルダンで、世界遺産のペトラ遺跡を核にした観光振興に協力するために、4月から二本松訓練所で70日間の訓練に入る予定だった。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大で、訓練は1年延期に。

派遣された時につながる仕事をしたいと、岳温泉観光協会に熱烈アピール。協会の鈴木安太郎総務部長が経営する同旅館に6月、就職した。

 今任されているのは、岳温泉観光の目玉にするため7月に本格始動した「あだたらアクティビティ」。安達太良山の自然の中で遊びを楽しむ企画だ。始まったばかりのプロジェクトに参加し、作業の効率化など産業として確立させるための仕組みをゼロから作っている。「決まり切った仕事は全然ない。毎日忙しくて疲れがたまっているが、まさに自分がやりたかった仕事」

◆「中東で結果残す」

 ヨルダンでも昨年開館したペトラ博物館の展示内容や受け入れプログラムの開発などに取り組む予定だ。「観光はビジネスとして成り立たないと意味がない。ただのボランティアではなく、企業人として持続可能な観光ビジネスを生み出せるような隊員になるために、今は岳温泉で精いっぱい取り組みたい」と話した。