双葉郡の農業復興加速 JA福島さくら、農産物の6次化商品にも力

 
楢葉町でトマト栽培に取り組む青木社長=ナラハプラントファクトリー

 郡山、たむら、いわき市、いわき中部、ふたばの5JAがJA福島さくらとして合併し、5年目となった。同JAが営農再開を支援している双葉郡で、農業の復興が加速している。

 楢葉町が所有し、農業法人ナラハプラントファクトリーが管理運営する約1ヘクタールのトマト栽培施設。震災で破損したハウスを改修、7月下旬から約10年ぶりに出荷を再開した。JA福島さくらは同社設立から経営面で支援しており、大玉トマト「りんか409」を中心に約2万3000株のトマトの収穫が最盛期を迎えている。

 温度管理など最先端技術を導入した施設で、地元のほか広野町や相双地区などから従業員15人が収穫に汗を流す。来年5月まで栽培し、年間360トン以上を出荷する目標だ。青木浩一社長は「なんとか定着してトマト栽培を活性化していきたい」と意気込んでいる。

 また、6月上旬にはタマネギ選果機械を設けた「ふたば地区野菜等集出荷施設」が富岡町に開場。今月末まで440トンの出荷を目標に、市場や加工向けの選果を行う。同JAはタマネギを双葉郡の新たな振興作物に位置付けており、出荷作業の効率化で営農再開を後押しする。作付面積は今年、双葉地区内で昨年から倍増の約17ヘクタールとなった。将来的には50ヘクタールまで増やすことを目標としている。

 同JAは昨年、同地区で生産されたタマネギを使ったドレッシングを商品化するなど6次化にも力を入れる。同地区の山内茂樹本部長は「農家の売り上げ増につなげながらタマネギ生産を双葉地区の産業としてどんどん増やしたい」と話した。