「学生寮」コロナ厳戒...一人の感染がクラスターに!対策を徹底

 
地道な感染予防対策が続く福島大の学生寮

 県内の高校や大学は、学生が共同生活を送る学生寮の新型コロナウイルス対策に頭を悩ませる。島根県の私立高で学生寮を中心とした100人規模の感染者が確認されるなど、一人の感染がクラスター(感染者集団)につながる恐れがあるためだ。教育現場では感染防止に向け、対策の徹底が図られている。

 高校サッカーの強豪として知られる郡山市の尚志高。男子寮では、サッカー部の生徒を中心に112人が共同生活を送っている。県内でも感染の再拡大傾向がみられる中、同校の渡辺邦彦教頭は「一人でも感染者が出てしまうと大会に出られなくなる可能性があり、影響は大きい。学校も生徒もかなり慎重になっていて、ピリピリしている」と話す。

 同校では、寮に顔認証式の検温器を導入し、寮生全員に1日2回の検温と健康チェック、自宅以外の行動記録を義務付けた。

 寮生は、食堂で間隔を空けて話さずに食事をし、入浴も時間と場所をずらすなど「3密」を避けて生活している。注意喚起のため、寮内に島根県でのクラスター発生を知らせる新聞記事を掲示するなど、対策を徹底している。

 県内で学生寮がある高校は尚志高同様にスポーツ強豪校が多く、競技によっては秋以降に最後の大会が控えている。

 強豪運動部が多く、学生寮もある学法石川高では、寮生が多い運動部などで感染者が多い地域への遠征を避け、ほかの地域への遠征についても保護者の同意を得た上で、宿泊場所の感染防止対策の確認を徹底しているという。

 今月に入って学生の感染確認が相次ぐ福島大。4月には学生寮の学生からも感染者が確認されたが、その後の感染は確認されていない。

 寮では現在も感染防止対策が徹底されている。同大学生課によると、出入りはあるものの現在は約350人が寮生活を送る。寮内では、清掃業者によるドアノブなど日常の消毒作業に加え、入り口や、学生が頻繁に使う給湯室には消毒液や非接触型の体温計を設置するなどの対策を取る。

 寮内は学生が個室で生活しており、大浴場や食堂もないため「密になる環境は少ない」(学生課)という。それでも、学生行動指針に合わせ、集団になる機会を減らすことや、感染リスクが高い地域への移動自粛などを改めて呼び掛けているという。