書道昇段91歳の挑戦 「人生で最高に幸せな時」衰えぬ創作意欲

 
昇段試験の出品作品を披露する大内さん

 「先生や仲間に助けられて書に取り組んでいる今が人生で最高に幸せの時」。二本松市の大内鶴子さん(91)は「生きがいになった」という書道の昇段試験に挑戦中だ。指導する尾形光雲さん(福島市)が「90歳を超えてもこれだけ頑張れるのは私たちの励み」と話すように、書道に打ち込む姿勢が教室生に影響を与えている。

 大内さんが書道に取り組んだのは88歳。6年前に夫を亡くして習い事をやめていたが、新聞で読んだ書道展を見に行った。書道は55歳ごろに一時習ったこともあり「これからでも遅くない」と飛び込んだ。

 大内さんが所属するのは二本松市民交流センターで開かれている尾形光雲書道教室。書道仲間が迎えに来てくれて、月1回通う。年下の教室生たちと共に過ごし「体は動かなくなってきたけど、みんなの勢いに感化され、気持ちが若返る」と笑う。

 24日の教室では、2段昇段に挑む一字書の「魂」と、初段挑戦の漢字「三年為客寄龍沙望断南雲不見家」を披露した。特に大内さんが「『コロナ禍に負けてたまるか』とか自分の気持ちを込めた」という魂には、先生から「迫力があっていい」などと評価を得た。

 「書を書いていると心が安らぐ」と話す大内さん。教室だけではなく、自宅でも1日1時間と決めて教本を見ながら、気持ちを込めて筆を走らせる。「一日一日を大事に過ごし、これからも楽しみながら書道に打ち込みたい」となお創作意欲は旺盛だ。