補償まだ決まらず...被害者「前に進めない」 郡山・飲食店爆発

 
建物が解体され、更地になった現場。周囲の建物は壊れた窓をブルーシートで覆うなどの応急措置を取っている=29日午後4時20分ごろ、郡山市

 郡山市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」で1人が死亡、19人が重軽傷を負った爆発事故から30日で1カ月が経過した。県警が業務上過失致死傷の容疑で捜査を進めているが、責任の所在は明確になっていない。被害を受けた周辺の住民や企業は「補償が決まらないと前に進めない」と口をそろえる。

 爆発が起きた飲食店跡地は建物が撤去され更地になり、周辺道路の交通規制も解除された。ただ、現場周囲の住宅や店舗は爆発当時のままのものもあり、いまだ爆発の爪痕が残っている。

 現場から約50メートル離れた情報通信会社ニノテックでは、本館を含む四つの建物で窓ガラスが割れるなどの被害を受けた。業務は再開したが、壊れた窓ガラスをブルーシートやベニヤ板で覆うなどの応急的な修理は1カ月が過ぎてもそのまま。伊関良一常務は「補償が決まるまでは、会社側が応急措置の費用を負担しないといけない」と疲労感がにじむ。

 現場北側の住宅に住む女性(71)は南側の窓ガラスがほぼ全て割れ、壁や天井が崩れ落ちた。現在も1階はガラスが散乱しているため、2階で生活している。「天井の板が剥がれ落ちてきたりと今も被害が続いている。早く事故の原因を突き止め、補償を決めてほしい」と話した。

 現場対応に当たった郡山消防署は、再発防止に力を入れる。阿部光男副署長(58)は「目に見えないものをいかに防ぐか、各家庭で考えてほしい」とガス事故への注意を喚起する。