震災犠牲者を供養、相馬で慰霊式 21年終了「心に残る行事を」

 
震災犠牲者の冥福を祈り、慰霊碑前で灯籠のおたき上げをする会員ら

 東日本大震災の犠牲者を供養しようと、毎年夏に相馬市松川浦で灯籠流しを実施している地元の被災住民らが30日、同市尾浜の摂取院で慰霊式を行った。10回目の節目として今年で行事を終える予定だったが、新型コロナウイルスの影響で来年に延期した。住民らがつくる実行委は「震災を風化させないため、最後に多くの人の心に残る行事にしたい」としている。

 灯籠流し「流灯会(りゅうとうえ)」は震災発生の2011(平成23)年8月から毎年行ってきた。地元の津波被災者らでつくる「東部再起の会」や摂取院などが母体として実行委を組織している。

 東部再起の会は元々、同じ被災住民を支えようと発足。避難所での支援や災害公営住宅の土地確保などに取り組み、灯籠流しにも携わってきた。震災後に会員が各地に転居する中での活動の難しさや予算の問題もあり、10回忌として行事を終えて解散する予定だったが、来年まで活動を続ける。

 慰霊式は境内の慰霊碑前で行われ、同会の安達利郎会長や立谷幸一実行委員長ら役員14人が参列。黙とうや読経の後、灯籠に火を付け、おたき上げで犠牲者の冥福を祈った。

 安達会長は「多発する災害に備えるためにも震災の教訓は必要。若い世代に思いを伝えるために解散後も可能な限り活動していきたい」と話した。