父親のボート離れた後に事故 猪苗代湖4人死傷、男児ら発見遅れか

 

 会津若松市湊町の猪苗代湖の中田浜で男児(8)が死亡するなど遊泳客4人が死傷した水難事故で、男児の父親が運転するモーターボートが4人を湖に降ろし、現場を離れた後に事故に遭ったことが7日、会津若松署への取材で分かった。

 運輸安全委員会の事故調査官3人も現地で調査を始め、関係者に事情を聴いたり、ボートを確認するなどした。

 4人はライフジャケットを着けて遊泳中で、航行していたボートのスクリューに巻き込まれたとみられる。死亡した男児の父親が運転するボートで浜から200~300メートル離れた現場周辺に到着。けん引したバナナボートと4人を降ろした後、父親のボートは現場を離れたという。県警は4人の周辺に旗などの目立つ物があったのかなどを調べている。4人を巻き込んだボートの運転手が遊泳していた4人に気付くのが遅れた可能性があるとみて、業務上過失致死傷の疑いも視野に捜査している。

 運輸安全委員会の事故調査官の一人は調査後、報道陣の取材に応じ、「関係者から情報収集し、船の外観をチェックした。情報を持ち帰って精査し、分析したい」と話した。調査官は8日も調査を行う。

 モーターボートや遊泳に利用ルール

 事故があった中田浜周辺では、会津若松市や猪苗代町など関係機関でつくる「猪苗代湖水上遭難対策協議会」がモーターボートや遊泳の利用ルールを定めている。同協議会によると、ボートなどの船舶航行区域は、浜から沖合に300メートル以上離れた場所としており、ボートなどが桟橋から徐行して進入することになっている。

 湖水浴場は、浜東側の一角に設けられている。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で湖水浴場の開設が中止になったため、例年は湖水浴場を囲うように浮き(ブイ)を設置しているが、置いていなかった。