感染者励ます文化を 全国市長会長・医師の立谷相馬市長が提言

 
「感染者を励ます文化が必要だ」と話す立谷氏

 新型コロナウイルスに対応する県医療調整本部会議メンバーの立谷秀清相馬市長(69)は、感染した人が非難、中傷され深刻な精神的ダメージを受けるケースがあることを念頭に「社会のみんなで励ます文化をつくっていく必要があるのではないか」と提言した。

 立谷氏は全国市長会長で医師でもある。新型コロナの感染者が3月7日に県内で初めて確認されてから半年になるのに当たり福島民友新聞社の取材に語った。立谷氏は「十分気を付けていながら不幸にして感染してしまい、社会と隔絶された病室で病気と闘っている人がいる」と強調。感染者を元気づけようとする動きが出ていることに触れ「感染した人を責める社会だと、人々は感染それ自体よりも、感染して非難されることを恐れるようになる」と述べた。

 立谷氏はまた、冬場に向けて今求められている新型コロナ対策についても言及した。「インフルエンザが流行する今年12月から来年1月が勝負の時期になる。新型コロナとインフルエンザは症状だけでは区別できず、両方の検査を同時に行うのが望ましい」と語った。インフルエンザのワクチンを事前に受けておくことが有効だとして「インフルエンザワクチンは高齢者優先でできるだけ早期に、経済的負担なく受けられるよう、全国市長会を通じて国に要望していきたい」との見通しを示した。

 本県の医療体制の現状については「(患者の)病状に応じた適切な医療を提供できるかどうかが一番大事だが、本県はしっかりと対応できる体制にある。『3密(密閉・密集・密接)』を避けるなどの基本的な感染対策は必要だが、いたずらにおびえる必要はない」と指摘した。