野生イノシシから「豚熱」確認 福島県内初、若松で1頭が感染

 

 県は9日、会津若松市で死んでいた野生イノシシ1頭の豚熱(CSF)感染を確認したと発表した。県内では1982(昭和57)年に浅川町の養豚場で豚の感染が確認されたのが最後で、野生イノシシの感染確認は初めて。発見場所の半径10キロ圏内に三つの養豚場などがあるが、県は立ち入り検査で全ての豚に異常がないことを確認した。

 県は10日に会議を開き、今後の対応などを協議する。県によると、現段階で県内の豚に影響はないとみられるが、感染リスクを減らすため、県内の全養豚場に飼養衛生管理基準を再徹底するよう指導した。10キロ圏内にある3施設の消毒は実施済みという。

 県によると、市民が8日に会津若松市南東部の畑で発見した。雄の成獣で体長110センチ。同日の中央家畜保健衛生所(玉川村)による遺伝子検査で陽性と判定されたため、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(東京都)で9日に検査され、確定した。

 県は半径10キロ圏内を豚の移動制限区域に設定。今後、圏内の養豚場などに出入りする車両を消毒する場所を設置する。野生イノシシの捕獲なども強化する方針。

 豚熱は2018(平成30)年9月に国内で26年ぶりに確認され、中部、関東などで広がった。農林水産省は、本県の県境から約20キロの群馬県内で豚熱に感染した野生イノシシが発見されたことなどから、本県をワクチン接種対象の推奨地域に追加。県は10月のワクチン接種開始に向けて準備を進めていた。