水素利活用研究拠点「そうまラボ」開所 効率的な転換技術開発

 
開所したIHIの「そうまラボ」=相馬市光陽

 IHIは、相馬市に設置するそうまIHIグリーンエネルギーセンター敷地内に、水素の利活用研究施設「そうまラボ」を開所した。10日、報道機関に公開した。水素をメタンやアンモニア、プラスチックの原料など効率的に利用、転換する技術開発に乗り出す。

 同センターではこれまで敷地内の太陽光発電施設を活用し、水電解装置で水素を生成、貯蔵するシステムや、近隣の下水処理場での汚泥減容化、バイオマス燃料化の実証を進めてきた。

 今回のそうまラボでは、生成した水素の利用法を模索。水素は可燃性の気体のため扱いにくいが、二酸化炭素や窒素と合成してメタンやアンモニアとすることで、エネルギーや肥料として運搬しやすくなる。また、プラスチック材料「オレフィン」にすることで、化学品原料としての利用法も生まれるという。メタン化に必要な二酸化炭素を空気中から低コストで回収する技術開発も進める。

 研究は、全国的に太陽光などの設置が進む一方で余剰電力が無駄にならないよう、水素化による有効活用や市場化を見据えている。

 同施設は鉄骨一部2階建て。延べ床面積約900平方メートルで、室内外に高圧の水素を供給できる五つの実験室を備える。研究機関や企業に開放するほか、地域の小中学校の体験学習の場としても活用する方針。

 県ハイテクプラザ(郡山市)や産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(同)との共同研究も予定している。同社は「さまざまな水素の利用法を研究していきたい」としている。