「メード・イン・福島の革新技術を」 ロボテス開所式、知事ら視察

 
ロボットの研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」(南相馬市、浪江町)で開所式が行われた。見学会では、風洞棟でドローンの飛行デモが披露された =12日午後、南相馬市原町区

 今春に全面開所したロボットの研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」(南相馬市、浪江町)の開所式が12日、南相馬市の現地で行われた。関係者が施設の完成を祝い、震災と原発事故で失われた浜通りの産業の復興を願った。開所式は今春に行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。県が主催した。

 内堀雅雄知事、田中和徳復興相、赤羽一嘉国土交通相らが出席。内堀知事は「メード・イン・福島の革新的な技術や製品が生み出されるよう、ロボット関連産業の発展、県内産業の振興に取り組んでいく」と式辞し、出席者と共にテープカットした。見学会では、参加者が無人航空機「ドローン」の飛行性能などを試験する「風洞棟」や水中・水上ロボットを試験する「屋内水槽試験棟」などを視察。このうち風洞棟では、風速毎秒5メートルの環境下でも安定して飛ぶドローンの飛行デモが行われた。

 同拠点は浜通りに新産業を創出する福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の中核施設。震災の津波に襲われた沿岸部約50ヘクタールの広大な敷地は、無人航空機、インフラ点検・災害対応、水中・水上ロボット、開発基盤―の四つのエリアに分けられ、陸海空にわたるロボットの研究開発ができる。

 2018(平成30)年2月に着工し、今年3月末に全21施設が完成した。総工費は約156億円。18年7月に一部施設が開所して以降、8月末現在で約2万5600人の研究者らが訪れ、約210件の実証実験が行われた。本館の研究棟には21企業・団体が入居し、人を乗せて空を移動する「空飛ぶクルマ」など世界最先端のロボット開発が進められている。