菅氏、福島県民帰還に意欲 総裁選討論会、具体策には言及せず

 

 自民党総裁選に立候補した石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長は12日、東京・内幸町で日本記者クラブ主催の公開討論会に臨んだ。東日本大震災からあと半年で丸10年となる中、石破、菅、岸田の3氏は震災と東京電力福島第1原発事故の影響でいまだに避難を余儀なくされている県民の帰還に向け、地域の環境整備に意欲を示した。

 「帰りたいと思う人が皆さん帰れるようにしたい」。避難住民が帰還できず、古里を喪失している現状について認識を問われたのに対し、菅氏は簡潔な言葉で復興への決意を語った。ただ討論会の終盤で残り時間が限られていた中、具体策には言及しなかった。

 石破氏は、第1原発で発生する放射性物質トリチウムを含む処理水の処分方法を巡り「風評被害をどうするのか、希釈して海(に放出する)なのか。政府が責任を持って決め、国際社会に理解を求めていかなければならない」と訴えた。

 岸田氏は、第2期復興・創生期間(2021~25年度)以降はソフト面の施策に力を入れる考えを強調。「被災者の心の痛み(へのケア)や人材育成、科学技術を含めたさまざまな技術(の開発支援)にしっかりと取り組む」と述べた。