「医療体制」維持に注力...会津医療センターでクラスター12人に

 
外来診療休止を知らせる貼り紙が掲示された正面玄関=会津若松市・福島医大会津医療センター付属病院

 福島医大会津医療センター付属病院(会津若松市)で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)は15日、職員や患者の感染者数が計12人に広がった。外来診療の一時休止など地域医療への影響も懸念される中、病院はさらなる感染拡大の対策を強化。会津地方の地域医療の中核医療機関の一つとして複数の病院と連携し、地域の医療サービス体制の維持に力を注ぐ。

 付属病院は感染症の指定医療機関として、これまで新型コロナの陽性患者を受け入れ、治療に当たってきた。院内では陽性患者に対応するスタッフを、ほかの入院患者などを担当するスタッフと分けるなど徹底した水際対策を続けてきた。その中で起きた院内でのクラスターを受け、消毒や予防マニュアルの徹底など、対策をさらに強化。通院治療を続けていた患者に対しては、電話による診察に切り替え、処方箋を発行するなど、治療が滞らないよう対応を続けている。

 ただ、外来診療の一時休止とともに新規の入院患者受け入れも中止しており、高度な医療を必要とする患者に対しては市内にある竹田綜合病院、会津中央病院の2病院と連携して対応している。3病院は6月から感染症拡大を想定し、県なども交えて医療体制の維持に向けた協議を継続してきた。その中で透析患者など、緊急を要する一般の医療に影響が及ばないよう連携協力を確認してきたという。

 会津保健福祉事務所管内は、この3病院が一般病棟数の7割余りを占め、救命救急や集中治療など「高度急性期」に対応する病床も3病院のみが設置。3病院の調整役を担う同保健福祉事務所の担当者は「(こうした状況を想定し)準備は進めてきた」と話す。

 会津若松医師会の矢吹孝志会長は、現時点で休診などによる地域医療への影響は少ないとの見方で「3病院で補完し合う関係ができている。今、地域住民にできることは、正しい知識で行動し、『3密』を回避して会津地域での感染拡大を防ぐこと。それが地域医療を守ることになる」と話した。