ノーベル化学賞・吉野彰氏と交流に刺激 磐城高、福島高専生ら

 
記念撮影をして学生と触れ合う吉野氏(前列中央)=18日午後、いわき市

 リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を受賞した旭化成の吉野彰名誉フェローは18日、磐城高と福島高専を訪れ「持続可能な社会」の実現について生徒や学生と意見を交わした。吉野氏は、持続可能な社会が2050年くらいに実現すると指摘し「IT(情報技術)化のような大きな変革の時であり、(皆さんは)世界の変化を実感する。若い人にとって絶好のチャンスだ」と展望した。

 吉野氏は19日にいわき市で開かれる「ノーベル賞受賞者を囲むフォーラム 次世代へのメッセージ」に出席する。生徒、学生との交流は、受賞者と次世代を担う若者が直接触れ合う機会をつくり、化学への関心を高めようと企画された。

 磐城高で吉野氏は磐城など県内4高と福島高専の生徒、学生約320人を前に講演。リチウムイオン電池が持続可能な社会の実現に向けた期待と責務を担っているとし、ノーベル賞の受賞理由の一つになったと説明した。生徒、学生の代表が持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに考えた課題解決のアイデアを発表。吉野氏は「社会に出るとSDGs17項目のいずれかに必ず関わる。一人一人が当事者意識と目標を持って社会に出ると面白くなる」と助言した。

 福島高専では学生約30人と懇談し、吉野氏は質問に答える形で「(専門と)直接関係ない分野にも貪欲に好奇心を持つことが大切だ。接点が生まれ、いろいろなものを生み出していく。やりたいことが二つあるのであれば、それを大切にしたほうがいい」と話した。