「復興拠点」は「処分区域」? 福島県視察で首相発言、訂正なし

 

 菅義偉首相は26日の本県視察で、帰還困難区域のうち、除染して再び人が住めるようにする特定復興再生拠点区域(復興拠点)について「特定復興再生処分区域」と発言した。首相から訂正もなかった。

 菅内閣を巡っては、内閣の基本方針に復興関連の記述が一切なく、平沢勝栄復興相が「たまたまそういうことになった」などと説明したことから「復興を軽視しているのでは」と波紋が広がっていた。就任後、初の地方視察で本県を訪れ、被災地重視の姿勢をアピールする狙いがあったとみられるが、かえって復興政策への向き合い方に疑念を呼ぶ発言となりそうだ。

 発言は、報道陣から帰還困難区域の避難指示解除や除染の在り方について問われた際に飛び出した。首相は、手元に紙を持ちながら「まず特定復興再生処分区域の整備を着実に進め、そこに住民の皆さんに住んでいただいて、さらにその外に向けても時間をかけてもやり遂げたい」と述べた。

 首相の発言を聞いていた県関係者は「『特定復興再生拠点区域』だという認識はあるはずだろう。言い間違えではないか」と推察。一方、別の県関係者からは「誤認識なら残念だ」との声も聞かれた。