「日本語教師養成」10月からオンライン講座 教室不足の不満対応

 

 県内に住む外国人が日本語を学ぶ機会を拡充するため、県は、日本語を指導することができる若者の育成を強化する。県内の在留外国人は年々増え、日本語教育の需要が高まっている一方、新たな担い手の確保が進まないことが課題となっていた。県は福島大などと連携したオンラインの指導者育成講座を10月に開講、受講生に指導のノウハウを伝え、新たな日本語教室の開設などの語学環境の改善につなげていく考えだ。

 新型コロナウイルスへの感染を避けながら、できるだけ多くの人に受講してもらうため、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を活用する。福島大で日本語指導に携わっている教授ら「プロ」が講師を務め、分かりやすい日本語の教え方を解説したり、本県に住む外国人の現状などを伝えたりする。希望する人には、日本語教室の開設から運営までのノウハウを実例を交えて紹介する。

 県によると、本県に在留する外国人は、2019年12月末時点で1万5357人に上り、過去最多を更新した。ここ10年では東日本大震災翌年の12年に9064人と最も少なくなったが、その後は毎年増加している。19年の県人口に対する外国人住民の割合は1000人当たり8.33人で、4.62人だった12年の2倍近くまで増えた。

 ただ、県が昨秋に行った県内の外国人に対するアンケートでは、県や市町村への要望を聞いたところ「日本語を勉強する機会の充実」を求めた人が回答者の9割以上に上り、学習環境の不備を指摘する意見が目立った。

 日常生活の困り事について聞いたところ、「言葉が通じない」を挙げた人が最多の186人に上った。また、来県後に日本語を勉強していない人の2割以上が「日本語教室がない」ことを理由にしており、県は状況の改善が必要と判断した。

 県によると、県内の日本語教室数は09年の39件をピークに増減を繰り返しており、都市部への偏在や指導者の高齢化が長年の課題となっている。県は「県内に住む外国人は、今後も増加が予想される。外国人が地域に溶け込んで生活できるよう、今後も環境整備を進めていきたい」(国際課)としている。

 講座は10月16日~12月16日の全10回。日本語教育に興味がある大学生以上の県民のほか、外国人を雇う企業・団体、多文化共生を担当する市町村職員などを対象に、今月30日まで受講生を募っている。問い合わせ、申し込みは事業委託先の県国際交流協会へ。