福島県「地価」7年ぶりマイナス 東日本台風と新型コロナ主因

 

 県が29日発表した7月1日現在の県内地価(基準地価)調査結果によると、林地を除く全用途の平均変動率はマイナス0.6%で2013(平成25)年以来7年ぶりにマイナスに転じた。東日本台風(台風19号)と新型コロナウイルス感染拡大が主な要因。特に、台風などで浸水被害が生じた地域の下落率が大きく、県内最大の郡山市田村町上行合(マイナス17.1%)は全国でみても全用途で2位、工業地では1位となった。

 県内地価を用途別でみると、住宅地がマイナス0.6%、宅地見込み地がマイナス0.5%、商業地がマイナス0.8%、工業地がマイナス0.4%と全用途で下落した。住宅地、宅地見込み地、工業地は7年ぶり、商業地は6年ぶりのマイナスとなった。

 住宅地ではマイナス12.6%となった郡山市字十貫河原が全国3位、マイナス12.2%の伊達市梁川町字大町が同4位、マイナス8.1%のいわき市平下平窪も同9位の下落率。商業地でもマイナス9.1%と県内で最も下落した郡山市富久山町久保田は全国3番目の下落率となった。

 また、新型コロナの影響により旅館街や観光地、飲食系の繁華街で軒並み下落し、平均変動率を押し下げた。

 調査した県不動産鑑定士協会の佐藤栄一副会長は「個別の地点では台風の影響が大きい。新型コロナの影響は広範囲に及んでいる」と分析。今後については「新型コロナが収束すれば、比較的短期間で戻る」とみる一方、各地で自然災害が続発していることを踏まえ「台風の影響は過去の水害と比べると長引くのではないか」と懸念を示した。

 県は双葉、大熊両町を除く57市町村、527地点で調査した。全用途平均変動率は全国16位、1平方メートル当たりの平均価格は2万7100円で全国40位。用途別平均変動率の全国順位は住宅地13位、商業地21位、工業地25位といずれも順位を下げた。