心安らぐ石庭に いわきの竜雲寺、世界遺産・竜安寺をイメージ

 
石庭を寄贈した佐藤さんと竜雲寺の住職鮫島さん(左)

 喜多方高卒の彫刻家佐藤賢太郎さん(72)が、いわき市好間町の竜雲寺に、世界遺産・竜安寺(京都府)の枯山水庭園をイメージした石庭を完成させた。龍雲寺で1日、除幕式が行われ、佐藤さんは「石庭を訪れた人が心安らげる場所になってほしい」と感慨深げに話した。

 佐藤さんは新潟県阿賀町在住。喜多方高、芝浦工大(東京都)を卒業後、教員として公立中学や私立高に約9年間勤めたが、石器物に興味が沸き、彫刻家の道に転じた。現在は、古里を拠点に全国で個展を開くなどしている。

 竜雲寺と関わりは、鮫島大仙住職(61)から本堂に向かう参道に彫刻の設置を依頼されたのがきっかけ。「寺の中に生き方を振り返る場所をつくりたい」という鮫島住職の強い思いに共感し、石庭の寄贈を決めた。

 石庭は、佐藤さんが二度訪れた京都で深く印象に残った竜安寺の石庭を基にデザインした。同寺院の空き地を利用して8月から作庭に入り、周辺にあった白い砂利や竹林も有効活用して、コンパクトな日本庭園として静かに落ち着いて過ごせる空間を造り上げた。

 鮫島住職は「石庭が人と人の心をつなぐ役割を果たしてくれる」と期待を込める。佐藤さんも「誰かの心のよりどころになってほしい」と完成した石庭を眺めた。

 除幕式には県内外の知人ら約40人が訪れ、彫刻を通じて新潟といわきを結んだ佐藤さんの功績をたたえた。