家電動かす「指輪」...会津大が実用化へ 高齢者など負担少なく

 

 会津大は、指の動きでテレビや照明などの家電を操作できる指輪型の装置を開発した。指輪に組み込まれたセンサーで指の動きを正確に検知でき、この技術で特許を取得した。装置を使うことでスマートフォンに緊急メッセージを送ることも可能で、高齢者や障害者の日常生活の支援を狙いにしている。高齢化社会の進展を踏まえ、同大は早期の実用化を目指す考えだ。

 開発したのは、通信ネットワークなどを専門とする程子学教授(63)と荊雷上級准教授(42)。加齢によって身体機能が衰えても指を動かすことの負担は少ないと考え、指輪型の装置の研究開発を10年以上進めてきた。

 程教授らによると、センサーは指を上下左右に動かしたり、回転させたりの12種類の動きを正確に検知できる。指を右に動かせばテレビがつき、左右に振ればチャンネルを変えられるなど、個人に合った設定が可能で、検知した動きは中継用機器に情報として送信され、赤外線を通して家電を動かす仕組み。試作品による実験では、4種類の家電を同時に設定できた。

 また家族のスマホと装置を接続することで、事前に登録していた「水が飲みたい」「気分が悪い」などの簡単なメッセージをスマホに送信できる。

 装置を指にはめていれば指の動きが記録され、歩いた距離や食事の回数など生活状況の把握にも役立てられる。介護施設などに記録を送信することで、リハビリメニューの策定や健康状態の確認に活用する使い方も考えられるとし、程教授は「健康寿命の延伸や孤独死の防止にも貢献できる」としている。

 実用化に向けては、軽量化と開発費の確保などが課題となる。程教授らは「高齢者の生活を便利にする技術。共同開発するメーカーを見つけ、早期に実用化したい」と話した。