「17人のクラスター」患者から感染拡大 会津医療センター調査

 

 新型コロナウイルスの院内感染が発生した福島医大会津医療センター付属病院(会津若松市)の大田雅嗣院長は5日、外来診療を受診後に入院した患者を起点に院内で感染が拡大したと推察される、とする調査結果を明らかにした。病院が調査結果を公表するのは初めて。病院では県内最多となる17人のクラスター(感染者集団)が発生した。

 県庁で記者会見した大田院長によると、起点となった患者に発熱の症状はあったものの、肺炎の所見が見られなかったため入院時にPCR検査を行わず、基礎疾患の治療に重点を置いたという。入院後に症状が悪化したことからPCR検査を行い、陽性と判明。結果として同じ病室の患者やスタッフに感染が広がった。県アドバイザーの仲村究福島医大准教授は、起点となった患者の外来診療について「新型コロナを想定した対応ではなかった」と指摘。感染しているかどうか分からない状態で同じ病室にほかの患者がとどまり、スタッフも対応したため「接触や飛沫(ひまつ)などで感染が拡大した」と分析した。

 病院を巡っては、9月11日に患者と職員計3人の陽性が判明。同23日までに患者6人、職員11人の計17人の感染が確認された。

 大田院長は「入院後に感染が分かり、今思えば残念なケースだった」と説明。仲村准教授は「院内での感染を拡大させないためには積極的な検査が重要。全ての医療機関に対するメッセージにしたい」と語った。

 「診療」7日再開 入院受け入れも

 会津医療センター付属病院は7日、診療と入院受け入れを再開する。新型コロナの検査態勢を強化し、早期に感染を特定することで拡大防止につなげる。

 再開に向け、スタッフ618人と、入院患者65人のPCR検査を行い、全員の陰性を確認した。適切なマスクの着用や手指消毒の徹底など、基本的な感染予防対策も徹底する。

 院内感染を受けて病院は9月14日から、外来診療と新規入院の受け入れを休止。電話による診察で処方箋を出したほか、高度な医療を必要とする患者に対しては会津若松市の竹田綜合病院、会津中央病院と連携して対応してきた。