土壌再利用の農地確認 飯舘・長泥住民ら、実証試験視察

 
実証試験の現場を視察する住民や有識者ら

 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域の飯舘村長泥地区の住民や有識者らでつくる同地区環境再生事業運営協議会は6日、地区内で環境省が行っている、除染で出た土壌を農地造成に再利用する実証試験の現場を視察した。

 試験栽培では、村内の除染で出た土壌のうち、放射性セシウムの濃度が1キロ当たり5000ベクレル以下のものを盛り土にして農地をかさ上げし、別の土を約50センチかぶせた後、野菜やバイオマス燃料の原料となる穀物などを栽培。同省によると、今年初めて収穫したミニトマト、カブ、キュウリ、トウモロコシの放射性セシウム濃度は1キロ当たり0・1~2・3ベクレルで、基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムは検出されなかった。盛り土の放射性セシウム濃度の平均値は1キロ当たり2400ベクレルという。

 住民らは同じ敷地内にある、土をかぶせずに作物を栽培している農地も視察。同省は今後、土をかぶせた場合との放射性物質濃度を比較する。同省の川又孝太郎環境再生事業担当参事官は「収穫した作物は非常に低い値の放射性セシウム濃度が検出された。引き続き安全性を確かめていきたい」と話した。参加した鴫原新一区長は「栽培して食べても安全だという安心感を得られた」と話した。