福島県美術界に貢献 県文化功労賞に酒井さん、鈴木さん選出

 
「受賞は周囲の皆さんのおかげ」と話す酒井さん(右)と「美術分野での受賞はうれしい」と話す鈴木さん

 県は本県文化の向上に多大な貢献をした県民をたたえる県文化功労賞の受賞者に、いずれも芸術部門美術分野で県美術協会長の酒井昌之さん(79)=伊達市=と元県写真連盟会長の鈴木重男さん(79)=国見町=を選んだ。県が7日、発表した。

 酒井さんは福島大教育学部を卒業後、県立高の美術教諭や大学講師として勤務し、後進を指導、育成。県総合美術展覧会では審査員を5年、運営委員を7年務めた。県美術家連盟会長も務め、本県美術の振興や発展に尽力している。

 鈴木さんは写真店を経営しながら写真家としても活動。1970(昭和45)年に県写真連盟設立に力を注いだ。風景写真を得意としコンテストで全国1位の受賞経験があり、多くの写真雑誌にも掲載、本県観光PRにも貢献している。

 表彰式は文化の日の11月3日に福島市で行われる。

 後進の指導育成尽力 絵画・酒井昌之さん

 「先輩や仲間のおかげで受賞できた」と表情を緩める。伊達市出身。「自分が感動したものを共有したい」との思いで絵画の道に進み、福島北高や梁川高などで教壇に立った。

 後進の育成に尽力する一方、県美術協会の展覧会などにも積極的に出品し、研さんを重ねた。主に「雪」をテーマにした風景画が多く、県内の景色を知ってもらおうと、現在も全国の愛好家でつくる「一水会」の展覧会に出品している。

 2012年に県美術協会会長に就任。東日本大震災をきっかけに制作から離れてしまった愛好家に働き掛けるなど、美術の振興に寄与してきた。18年から県美術家連盟会長も務める。

 県連盟の設立に奔走 写真・鈴木重男さん

 「美術分野での受賞はとてもうれしい。周囲の支えがあって、ここまで続けられた」と喜ぶ。

 趣味の登山をきっかけに、景色や風景を切り取れる写真にのめり込んだ。24歳の時に地元の国見町で写真店を開業し、「町の写真店」として地域に親しまれた。広告代理店や印刷会社などの依頼を受けて県内各地を飛び回り、風景なども撮影してきた。

 1971年に県内の小規模写真団体を集めた県写真連盟の設立に尽力。会長も務め、会員の技術向上や親睦に貢献した。写真撮影は欠かせず、「寝ても覚めても写真のことを考える。まだまだ撮り続けたい」とほほ笑んだ。