国内初「クロス発電」完成 太陽光+風力、飯舘で運用開始

 
太陽光発電と風力発電を組み合わせた国内初の「クロス発電」

 飯舘村と東光電気工事(東京都)が共同出資する「いいたてまでいな再エネ発電」が、同村飯樋に整備していた風力発電設備が完成した。8日、現地で式典が行われた。太陽光発電と組み合わせて効率よく発電する「クロス発電」の仕組みで運用する。同社によると、クロス発電の運用開始は全国で初めてという。

 風力発電施設は、日照時間や天候に発電力が左右される太陽光発電を補完する目的で出力3200キロワット、高さ約150メートルの2基を整備した。太陽光発電と風力発電を合わせた発電量が、契約電力量を超えそうな際には出力を効率よく制御する。太陽光発電はすでに運用が始まっており、風力発電設備も9月4日に運転を開始した。

 総事業費は太陽光発電と風力発電を合わせ、計約60億円。同社は東北電力に売電し、配当金や固定資産税などで新たに年間数千万円規模の収入を見込み、復興財源に充てる方針。

 式典では、神事が執り行われ、関係者が玉串をささげた。同社の原隆之社長、菅野典雄村長らがテープカットし、クロス発電設備の完成を祝った。

 風力発電設備の整備を巡っては、隣接する川俣町内から「視認できないはずの場所からも風車が見える」との指摘を受け、環境アセスメント(影響評価)の調査報告書に誤りがあったことが分かり、村側が工事を一時中断した経緯がある。村側は町への謝罪や協議を進め、同社と村、町の3者は9月、住民の健康や生活環境の保護などに関する協定を結んだ。