【東日本台風1年】学んだ備え、心の温かさ 本宮・追悼式典で誓い

 
会場では「きぼう」の文字をかたどったキャンドルが並べられた=本宮市・みずいろ公園

 本宮市のみずいろ公園で13日、本県に甚大な被害をもたらした昨年10月の東日本台風の追悼復興祈念事業「明日のもとみやへ」が行われた。出席者は犠牲者に哀悼の意を示すとともに、復興を願い古里に思いを巡らせた。

 「水害を経験し、地域の人が力を合わせることで困難を乗り越えられると実感できた」。同市の大内来記(らいき)さん(13)=本宮一中2年=は、追悼式典で復興への願いを込めたメッセージを発信した。

 大内さんの自宅は台風で床上浸水の被害を受けた。昨年10月13日午前3時ごろ、両親に起こされた時には避難できない状況になっており、水害の恐ろしさを痛感。台風通過後の自宅の復旧作業には、親戚や家族の友人らが駆け付けた。

 「いつ起こるか分からない災害に備えることの大切さと、人の心の温かさを学んだ」と大内さん。「みんなで力を合わせること、それが励みになった。自分も本宮の復興に貢献していきたい」と誓いを述べた。

◆復旧の公園、希望に輝く

 みずいろ公園には、発光ダイオード(LED)のキャンドルで「きぼう 10.13」の文字が描かれ、ステージ上では、出席者が「追悼の灯」と「希望の灯」に火をともし、祈りをささげた。

 公園は台風で浸水し、7月に完全復旧したばかり。公園に隣接する舘町地区の本宮6区舘町行政区長を務める門馬秋夫さん(76)は「もう使えないかもしれないと思った公園に希望の光がついたのを見て、復興に向けて頑張らないといけないと感じた」とキャンドルを見つめた。

 まだ生活再建も道半ば。同地区では水害で2人が犠牲となっており、自主防災組織の強化も今後の課題に挙げる。門馬さんは「水害を忘れることなく教訓にする。防災に向けて地区の備えをより一層しっかりしていきたい」と言葉に力を込めた。

◆県内各地で黙とう 

 東日本台風で被災した各地でも追悼式や黙とうが行われた。

 いわき市は12日にアリオスで追悼式を行った。新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、人数を限定した中、参列者が哀悼の意を示した。

 郡山、須賀川、南相馬の各市では13日、市役所などで職員らが犠牲者の冥福を祈り、黙とうをささげた。

 災害業務に従事した職員が帰宅中に犠牲になった南相馬市は、黙とう後に災害対策本部員会議を開いた。この中で、災害時職員行動マニュアルの周知徹底などが呼び掛けられた。