【夜の街とコロナ】入店多くても2組...トイレ後は毎回「消毒」

 
マイクや店内を小まめに消毒する「いつみ」のスタッフ。見えない所も徹底し、感染防止に神経をとがらせている

 「一度感染が出ると、店をやめざるを得ないぐらいの誹謗(ひぼう)中傷を受けてしまう。トイレなど見えない所での対策も徹底し、見落とさないようにしなければ」。JR郡山駅前のカラオケスナック「いつみ」を経営する女性(56)は胸中を明かした。

 従業員や利用者の新型コロナウイルス感染が急増している郡山市のJR郡山駅前。県内有数の歓楽街は客足が遠のいている店舗もあり、暗い影を落とす。店舗側は「安全に飲食を楽しんでもらうためにどうするべきか」と試行錯誤する。

 駅前地区にあるホストクラブの従業員間で集団感染が発生した8月下旬ごろから、「いつみ」も客が激減。現在も「1日1組入ればいい方」という。

 できる限りの対策は取っている。通常は40人ほどの入店が可能だが、ソーシャルディスタンスを確保するために入店客は少人数グループで、多くても2組までとしている。

 客がトイレを使用した後にも毎回、便座や床、ドアノブを消毒したり、マイクを1曲ごとに拭き取ったりと店内の消毒を徹底、従業員もフェースシールドを付けて業務に当たる。

 市が駅前の飲食店従業員を対象に行っているPCR検査も利用し、全従業員の陰性が確認された。市のホームページで公表しているが、客足が戻るには時間がかかると感じている。「駅前、駅前と言われすぎて人がいない状況になっている」と女性。「(感染症対策を徹底し)安心して楽しんでもらえる環境をつくり続けていくしかない」と気を引き締める。

 飲食店関係の感染をこれ以上広げないためにはどうすればいいのか。県医師会の星北斗副会長(56)は「店側は、具合が悪い従業員を出勤させない勇気を持つことが必要だ」と強調する。また、「飲食する側も自衛策を徹底することが防止につながる」と指摘。「店の入り口で検温や消毒するという対策の前に、少しでも体調が悪いなら出掛けないようにしてほしい」と呼び掛けた。