仕事の合間に裏磐梯観光を 「ワーケーション」誘客モデル始動

 
裏磐梯でのワーケーションのイメージ。裏磐梯観光活性化協議会は自然環境を生かしたワーケーションの環境づくりを進めている

 新型コロナウイルス感染症の拡大で注目が高まる、旅先で休暇を過ごしながら仕事をする「ワーケーション」。本県が誇る観光地の裏磐梯で、誘客推進の取り組みが始まる。雄大な自然や美術館など豊富な観光資源とこれまでの観光ノウハウを活用した上で、自転車による周遊や"大人向け"学習旅行などのプログラムを打ち出し、新たなワーケーションの「聖地」を目指す。

 主体となるのは北塩原村の宿泊施設などでつくる裏磐梯観光活性化協議会。コロナ禍で大きく落ち込んだ観光の回復の起爆剤とする狙いだ。「仕事の合間に自然の中で学びや体験を通してリフレッシュしたり、裏磐梯を満喫してほしい」。協議会のメンバーでアクティブリゾーツ裏磐梯の皆川大樹副支配人は意気込みを語る。

 取り組みの柱の一つが協議会を構成するグランデコリゾートやアクティブリゾーツ裏磐梯、諸橋近代美術館(北塩原村)、野口英世記念会(猪苗代町)などが学校向けに展開してきた学習プログラム。アートから思考力を養う「STEAM教育」や環境問題、食育、ロハス、感染症などさまざまなテーマの「学び」を社会人らにも体験してもらえるようにする。会社の研修などへの活用も視野に入れている。また、健康志向の高まりからブームが続く自転車で裏磐梯を自由に周遊できるよう、裏磐梯サイトステーション、裏磐梯物産館、アクティブリゾーツの3カ所にレンタル拠点を設け、サイクルツーリズムを推進する。

 こうしたプログラムに加え、拠点となる各ホテルがトレッキング体験などを盛り込んだ連泊プランを充実させていく考えだ。また、Wi―Fiの整備など、働く場としての環境も充実させる。コロナ収束後のインバウンド(訪日外国人旅行)の回復も見据え、会員制交流サイト(SNS)での情報発信にも力を入れる。

 これらの取り組みは環境省と観光庁のモデル事業に採択されている。今月から11月上旬までは、グランデコリゾートでの星空観察会や、夜の諸橋近代美術館と野口英世記念館を散策する「ナイトミュージアム」が行われる。皆川副支配人は「裏磐梯の魅力を多角的に発信することにより、全国に負けないリゾート地を目指したい」と話している。