「書き時計」からくりの魅力語る 制作者の鈴木さん、本宮で講演

 
書き時計のからくりの仕組みや制作意図について紹介した鈴木さん

 からくり時計「書き時計」の制作者として知られる鈴木完吾さん(26)=宮城県出身=が10日、福島県本宮市の白沢ふれあい文化ホールで講演した。鈴木さんは「ずっと動いて見ていられるのが時計。時計でからくりの楽しさや魅力を伝えていきたい」と、制作の意図などを語った。

 講演会は同ホールで開催中の企画展「英国自動人形展+鈴木完吾『書き時計』」(本宮市などの主催)の一環。書き時計は400個以上の木製の部品が連動し、1分ごとに中央にある筆記版(磁気ボード)に自動で時刻を書いて表示する。鈴木さんは東北芸術工科大に在学していた当時、卒業制作として2016(平成28)年に制作した。鈴木さんが会員制交流サイト(SNS)に時計の動画を投稿したところ反響を呼び、テレビのCMにも採用された。

 鈴木さんは制作した意図を「針で時間を知らせる時計が多い中、からくり人形のように自動で時間を書く、新しい時計を作ってみたかった」と説明。制作期間は約9カ月に及び、木製の部品は全て糸のこで手作りし、失敗したものを合わせると「600個以上を作った」と明かした。

 また書き時計は、電気を使っていないのが特徴。鈴木さんは「電気は技術の進歩によって生み出されたが、逆に私は電気を使わないことが技術の進歩だと思っている」と解説し「電気を使えば、モーターで動きを制御できてしまう。電気を使わないことで試行錯誤が生まれ、見る人に驚きを与え、からくりの楽しさを知ってもらえる」と、からくりの魅力を語った。

 書き時計は白沢ふれあい文化ホールで11月1日まで展示されている。入場無料で時間は午前9時~午後5時。月曜日は休館。問い合わせは同ホール(電話0243・44・3185)へ。