いじめ認知「8534件」...暴力行為990件 19年度・過去最多更新

 

 県内全ての小中高校と特別支援学校が2019年度に把握したいじめの件数は前年度より1719件増えて8534件となり、過去最多を更新した。文部科学省が22日、問題行動・不登校調査結果を発表した。暴力行為も414件増の990件と大幅に増加した。

 県教委は「わずかなトラブルでも児童生徒が苦痛を感じている場合はいじめと捉え、早期に対応する姿勢が教育現場で定着した」と分析。暴力行為については、感情の抑制が苦手な児童生徒が相手を殴ったり、強く押したりするなどのケースが目立ったとし、保護者の協力などを得ながら継続的に指導する考えだ。

 1000人当たりの件数は44.7件で、全国平均の46.5件を下回った。公立学校の件数は8406件で、小学校6397件(前年度比1425件増)中学校1702件(同303件増)と小中学校で約96%を占めた。高校は280件(同38件増)特別支援学校は27件(同1件増)だった。8406件のうち7419件で「いじめが解消」しており、残る987件は「対応中」という。

 いじめの具体的な内容をみると、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が前年度同様に最多となり51.6%に上った。「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が18.0%、「仲間はずれ、集団による無視」が11.9%と続いた。

 公立学校での暴力行為は、小学校で535件(同248件増)中学校で338件(同152件増)と増加した一方で、高校は64件と15件減少した。県教委は、生徒指導研修会や生活指導協議会などで効果的な対応策について共有するほか、スクールカウンセラーと連携した相談体制を継続するなど減少に努めるとしている。

 また本年度は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた臨時休校や外出自粛、家庭環境の変化などで子どもの不安やストレスが高まる可能性があることから、県教委は「子どもに向き合い話をしっかり聞くことが教育の原点。新型コロナの流行下だからこそ、原点を大切にいじめの撲滅に努めたい」(義務教育課)と説明。子どもが周囲に助けを求める方法を知らせる学習資料を提供するなど対応を急いでいる。