新型コロナ対策費「上限」設けず 福島県・21年度予算編成方針

 

 県は22日、2021年度当初予算の編成方針を策定した。県政運営の両輪となっている「復興」「地方創生」に「コロナ対策」を加えた3本柱に重点を置いた予算編成を行う。新型コロナ感染症対策費については、各部局の要求上限を設けず必要額を措置することで、医療体制の充実や停滞する経済活動の回復を図る。

 東日本大震災からの復興と地方創生については、これまでと同様に通常予算とは別枠で「復興・創生枠」を設け、着実な地域再生を進めていく。

 政府の第2期復興・創生期間(21~25年度)の初年度に当たるため、福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の実現や原子力災害の被災地の環境整備など、これまでの10年間と切れ目のない事業展開を目指す。

 復興関連事業を除く通常枠では、新型コロナへの対応に手厚く予算措置する方針。このほか、本年度に続いて東日本台風(台風19号)からの復旧を推し進め、頻発する自然災害に備えたインフラ施設などの防災力を強化する。労務単価費の上昇を踏まえ、公共事業の維持補修費を1~2%上乗せすることで増加が見込まれる財政需要に対応する。

 新年度予算を巡っては、新型コロナで大幅な税収の減少が見込まれる一方、行政のデジタル化や新しい生活様式への対応で新たな財政需要が生まれることが予想される。そのため、県は「国に必要な財源確保を要請する」としながらも、通常枠についてはゼロベースで既存事業の必要性や優先度を総点検し、例年以上に事業廃止や統合を図るなどの対応を取る構えだ。

 本年度の当初予算は1兆4418億3600万円。東日本台風からの復旧費を盛り込んだ通常枠が9375億1700万円に上り、総額の約65%を占めた。