「若い世代の教育必要不可欠」 双葉でセミナー、震災伝承考える

 
震災の伝承について語り合うパネリストら

 東日本大震災の教訓伝承に取り組む「3・11伝承ロード推進機構」は24日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で防災・伝承セミナーをウェブ中継で開いた。出席者は、将来の地域を担う子どもたちにどのようにして震災の記憶を継承してもらい、地域防災力の向上につなげていくかについて議論した。

 伝承館の開館1カ月に合わせた企画で、基調講演とパネル討論が行われた。基調講演では、福島大の小沢喜仁特任教授が震災や原発事故に伴う課題を解説した上で「伝承で一番大事なのは人材育成。地域課題を解決するのは10年先、20年先のことで、若い世代の教育が必要不可欠」と述べた。

 パネル討論では、福島大教育推進機構の前川直哉特任准教授を進行役に、清水敏男いわき市長、日大工学部の市岡綾子専任講師、伝承館の高村昇館長、NPO法人富岡町3・11を語る会の青木淑子代表が「福島県における東日本大震災の伝承と実践」をテーマに意見交換した。

 意見交換では、浜通りにある震災関連施設の共通課題として、語り部の記憶を次世代にどう継承するかが挙げられた。このうち、青木代表は「語り部が話す課題を一緒に考える人を増やさなければならない。震災を知らない世代が語り継げるよう、組織的な語り部の育成が急務だ」と話した。