県が東電を提訴 原発事故対応の人件費など9200万円賠償請求

 

 県は29日、東京電力福島第1原発事故の対応で増加した人件費など約9200万円の損害賠償を東電に求め、福島地裁に提訴した。事故に絡んで自治体が東電を訴えるのは全国初とみられる。

 請求したのは、原発事故対応で削減できなかった2011(平成23)~15年度の職員350人のうち、13年度の34人分。原子力損害賠償紛争解決センターに申し立てた裁判外紛争解決手続き(ADR)でこの経費が和解対象外とされ、地裁の判断を仰ぐこととした。

 県は「原発事故に絡む人件費の賠償は限定的だ。県内市町村の先例となるよう、県の考えを説明していく」(財政課)としている。東電は「訴状が届けば請求内容や主張を確認し、真摯(しんし)に対応する」とコメントした。

 県は同日、原発事故の対応業務で増加した14~16年度の時間外勤務手当など約20億円の支払いも東電に求め、同センターにADRでの調停を申し立てた。