「美しい姿へ」観音堂や仏像修復 西会津・鳥追観音如法寺

 
修復工事が始まった観音堂で文化財を守る決意を新たにする三留さん

 日本遺産「会津の三十三観音めぐり」の番外札所で「会津ころり三観音」の一つとして知られる西会津町の鳥追観音如法寺は本年度から2年間にわたり、観音堂や秘仏を修復している。副住職の三留光善さん(38)は「次の世代に貴重な御堂と仏像を残すため修復し、美しい姿をよみがえらせたい」と力を込める。

 観音堂は1611年の慶長会津地震で崩れ落ちた2年後に再建された築400年以上の建造物で、県の重要文化財に指定されている。全国で唯一といわれる東から西に抜けられる構造で、入り口から入って右側にご本尊が鎮座し、極楽浄土に導いてくれるという教えに基づいているという。三留さんは「代々受け継がれてきた御堂と仏像を守るのが役目」と参拝者に教えを説いている。

 観音堂は長年風雪にさらされ、西側の手すりや回廊などが壊れたままになっていた。県重文の秘仏本尊聖観世音菩薩(ぼさつ)立像、両脇に鎮座する不動明王立像と毘沙門天王立像なども老朽化したため、県や町の助成を受け修復工事が始まった。

 助成金は一部のみで同寺は修復費を1000万円以上自己負担しなけらばならない。今回修復するのは観音堂全体の約4分の1で、今後は老朽化したほかの場所も直す必要がある。

 しかし近年の檀家(だんか)減少に加え、新型コロナウイルス感染症拡大によって今年4~6月は参拝客が9割減少した。三留さんは「地方のお寺だけで文化財を維持していくのは難しい時代」と苦悩を語る。

 寺は現在、修復への寄進を一口5000円から受け付けている。秘仏の修復後、1万円以上寄進した人に秘仏の前でご祈祷(きとう)する。問い合わせは如法寺へ。