「首都圏に負けない都市を」 若松商議所の渋川会頭、宮城で講演

 
まちづくりと観光戦略について語った渋川さん=宮城県行政庁舎

 会津若松商工会議所会頭で、国土交通省の「観光カリスマ」、内閣府の「地域活性化伝道師」の肩書を持つ渋川恵男(ともお)さん(73)は10日、宮城県行政庁舎で講演した。東日本大震災で津波被害を受けた沿岸15市町の復興、まちづくりの担当者らを前に、魅力的なまちづくりの手法を語った。

 同県主催の「復興まちづくり事業勉強会」の一環。同県では復旧復興に向けたインフラ整備が着実に進んでおり、将来を見据えたまちづくりのヒントにしようと渋川さんを講師に招いた。国交省や復興庁、都市再生機構の関係者らも含め約60人が参加した。

 渋川さんは「景観まちづくりから観光戦略へ」と題し、自身が協議会長を務める福島県会津若松市の七日町通りの取り組みを語った。

 七日町通りは、閑散としていた通り沿いに残る蔵や洋風建築を活用した大正浪漫調の街並み整備が進められ、今では年間約30万人が訪れる観光地に成長した。渋川さんは「全国各地に『ミニ東京』ができて画一的なまちづくりが進み、東京一極集中の要因にもなった」と指摘。その上で「首都圏の魅力に負けない地方都市を創造し地域間競争に打ち勝つ工夫が必要だ」と述べた。

 また、通り沿いの店のリノベーション前後の写真も示し、「来街者1人当たり5千円で換算すると年間15億円の経済効果が生まれた。定住人口の増加があまり望めない中、交流人口の拡大にシフトした」と説明。「歴史や文化、地域資源に着目し、歴史的な人物も絡めて物語を生み出すことも効果的」とまとめた。