トリチウム含む「処理水」解説 政府参事官が安積高で授業

 
トリチウムの性質や切迫するタンクの保管容量などを解説する木野氏(左)

 東京電力福島第1原発で保管している放射性物質トリチウムを含む処理水を巡り政府の廃炉・汚染水対策現地事務所の木野正登参事官は11日、安積高で授業を行い、トリチウムの性質や切迫するタンクの保管容量などを解説した。

 木野氏は、保管タンクの容量が2022年夏ごろ満杯になるとの試算や、処分の準備に約2年かかる見通しを踏まえ、処理水の処分方法について「いつまでも先延ばしにはできない問題だ」と述べた。

 一方で、「9年半、(風評の)実害に苦しめられてきた県民の不安は大きい。安全であっても風評は起こり得るという前提で、対策をしっかりしていかなければならない」とも述べ、風評対策と国民の理解の必要性を強調した。

 授業には、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の探究活動に取り組み、海外研修に参加予定の生徒ら約20人が参加。「なぜ、処理水の海洋放出の決定を急ぐのか」「海洋放出に同意している人はどれくらいいるのか」などの質問が出た。

 生徒(2年)は「正しい情報を知ってもらうには、まず自分たちが十分な知識を持つことが必要。知識を高め、主観的ではなく客観的に伝えられるよう努力したい」と話した。

 生徒たちは12月、福島第1原発を視察する予定。