豊島竜王「福島で英気養う」 竜王戦・第4局延期...次戦へ決意

 
和服姿で決意表明する豊島竜王=11日午後、福島市・吉川屋

 福島市で開催予定だった将棋界最高峰のタイトル戦「竜王戦」7番勝負の第4局。豊島将之竜王の念願の初防衛なるか、羽生善治九段が通算タイトル100期の大記録を達成するか―。勝負を左右する注目の一戦は延期となったが、対局前日の11日、豊島竜王を交えた県産品贈呈式や歓迎の夕べなどが福島市で繰り広げられ、参加者が持ち越しとなった第4局への期待を膨らませた。

 「福島の温泉とフルーツを楽しみ、英気を養って次局に臨む」。穴原温泉「吉川屋」に設けられた歓迎の夕べの会場で、豊島竜王は仕切り直しとなる次局への決意を語った。

 「対局をお見せできず申し訳ないですが、今日は皆さんを楽しませたい」と将棋ファンを気遣った豊島竜王。会場で大盤解説が行われ、飯島栄治七段、藤井奈々女流初段らとともに、羽生九段を172手で破った第3局を振り返った。急きょ参加したという日本将棋連盟の佐藤康光会長と立会人を務める予定だった島朗九段も登壇し、竜王戦に関する話題やクイズを出題して会場を盛り上げた。

 参加者からは羽生九段の体調を気遣いつつ次戦に期待する声があった。福島市の男性(43)は「まずは羽生九段の体調回復を願う。そして豊島竜王との名勝負が生まれることに期待したい」、南相馬市の女性は「初防衛か通算タイトル100期か。今後も二人を応援したい」と語った。本県旅行を兼ねて参加したという秋田市の男性(55)は「対局延期は残念だが、一流棋士の方々と時間を共有する貴重な機会となった」と喜んだ。

 歓迎の夕べに先立ち、豊島竜王はコラッセふくしま内の「県観光物産館」を訪問し、旬の果物や日本酒など県産品の説明を受けた。

 豊島竜王には福島市産のシャインマスカットやリンゴ、ナシ、あんぽ柿、本県の新たなオリジナル米「福、笑い」、会津の郷土玩具「赤べこ」などの詰め合わせが贈られた。見学後、豊島竜王は「フルーツが好きなのでうれしい」と笑顔。日本酒は飲めないというが「たくさんの種類があって驚いた。日本酒好きにはたまらないのでは」と語った。