『芸術の力』本宮に新風 東北芸工大生ら空き家活用、アトリエに

 
アトリエ「扉宮」で「アートを通して地域を盛り上げたい」と語る宮川さん(中央)らメンバー

 「アートで新たな本宮の扉を切り開く」。本宮市出身で東北芸術工科大4年の宮川幸子さん(22)らが市内の空き家をアトリエ「扉宮(とびらみや)」として改装し、芸術活動に取り組んでいる。これまで壁画ペイント企画や同大の学生によるアート講習会などを開催。地元住民を巻き込み、街に新しい風を吹き込もうとしている。

 アトリエは同市中條地区の本宮映画劇場の近くにある。以前、クリーニング店を営んでいた宮川さんの祖父母の空き家を活用した。

 同市中條地区周辺では近年、古民家カフェや古民家スタジオなどがオープンしているほか、100年以上の歴史を誇る本宮映画劇場があり「レトロな街並み」が残っている。「街並みや空き家の雰囲気に魅力を感じ、建物を継承していきたいと思った」と宮川さん。昨年夏ごろから、知り合いの学生にも協力を呼び掛けて清掃などを始め、今年の夏から本格的に活動をスタートさせた。

 宮川さんが目指すアトリエは、地域住民が関わりながら地域に根付いてつくる空間「コミュニティアートスペース」だ。そのため住民を巻き込んだ芸術活動に加え、市のまちづくり塾に参加して地域の歴史や文化を知ることも大切にしている。10月には他団体と連携し、市内で開かれた映画祭で本宮映画劇場をイメージしたファッションショー「大正映画時代」を披露、好評を得た。

 現在、アトリエでは壁画ペイントや作品の展示、本宮をイメージしたオリジナルカクテル作りの体験型講座を展開している。アトリエをバーやゲストハウスとして活用することも見据える。宮川さんは「アートの力で地域を盛り上げたい。アトリエを通ったら気軽に声を掛けてもらいたい」と話している。アトリエ「扉宮」は不定期で開いており、住所は本宮市本宮字中條12の1。15、22の両日にカクテルを考案する体験型講座が開かれる。参加無料で、時間は両日とも午後6時~同8時。