地域づくり熱い思い 復興支援員や協力隊員、西会津で交流イベント

 
「文化彩」に集まった他地域の協力隊らと交流を深める実行委員長の渡部さん(中央)

 人口減少が進む中、地方創生の鍵として注目されているのが、各地で活躍する地域おこし協力隊員や復興支援員だ。彼らが一堂に会するイベント「地域の担い手文化彩」が14日、西会津町で行われた。イベント来場者にそれぞれの地域の魅力をアピールしながら、参加した隊員同士の間で他地域の取り組みに刺激を受けてもらおうとする企画で、関係者からは「こんな取り組みがあるのか」「地元でも試してみたい」など、新たな地域づくりのアイデアを模索する声が上がった。

 イベントを企画したのは、西会津町の地域おこし協力隊OBで、実行委員長渡部央也さん(42)。渡部さんは、隊員らが自分の活動に夢中になるあまり、周囲との交流が少ないことに疑問を感じていた。極端な場合には、同じ地域の隊員でも互いの活動を知らないこともあった。「まずは出会いの場だ」と「文化彩」の開催を決めた。

 県内で活動する協力隊は約170人で、地域に密着して伝統工芸の継承や移住定住促進などを行っている。復興支援員は約130人いて、東日本大震災からの復興に携わっている。今回は浜通り、中通り、会津地方の幅広い地域から約50人が趣旨に賛同して集まった。

 磐梯町で薬草の試験栽培などに取り組む活動3年目の協力隊員の金森大樹さん(31)は、会員制交流サイト(SNS)でつながっていた他の隊員と初めて顔を合わせた。地域づくりへの思いなどを語り合い、「直接話をして良い刺激を受けた」と語った。

 隊員らの多くは任期があり、その後の活動をどのように展開していくかという課題がある。会場には、地元に定着した隊員や支援員のOBらも集まり、現役メンバーの相談などに乗った。定住などを手掛ける小野町の同協力隊の阿井由加子さん(40)は「協力隊のOBらと卒業後の活動を聞き、自分の将来を考えるイメージができた」と振り返った。

 また、この日は協力隊を希望する人も訪れた。県復興支援専門員の滝口直樹さん(44)によると、実際に現地の気候や風土を知らないまま赴任し、任期途中で辞めてしまう人もいるという。滝口さんは「このようなイベントが、やる気のある人材と地元のニーズとの間のミスマッチをなくす機会になれば」と話した。

 さまざま人の出会いがあったイベントに、渡部さんは「担い手同士の横のつながりができれば、より良い活動に結び付いていくだろう」と笑顔を見せた。