「ロボテス」育成拠点に!ドローン操縦消防士 災害対応能力向上

 

 全国の消防機関に無人航空機「ドローン」の導入を進める国は、福島ロボットテストフィールド(南相馬市、浪江町)を操縦士の人材育成拠点とする。災害現場を想定したさまざまな試験場を有する施設の利点を生かして、災害時の情報収集に有効なドローンを実践的に操縦できる消防士を育成し、災害対応能力の向上を図る。

 総務省消防庁と県、施設の指定管理者の福島イノベーション・コースト構想推進機構が20日、災害対応でのドローンの利用促進に関する協定を締結する。

 協定に基づき人材育成に加え、消防防災分野でのドローンの利用促進や施設の機能強化に向けた調査研究に連携して取り組む。研修のための調整などを県とイノベ機構が行うほか、研究開発が進められているドローンを研修で使い、より効果的なドローンの開発につなげたり、研修を通じて見つかった施設に必要な機能を追加したりすることも想定している。

 3月末に全面開所した施設には、交通事故や崩落を再現できる全長50メートルのトンネルや浸水した建物、全長50メートルの橋、高さ30メートルの6階建てのビルなど、全国にない災害対応に特化した試験場が多い。

 すでに消防庁は施設を利用して全国の消防士や消防学校の教官を対象としたドローン研修を始めており、協定により研修を体系化して人材育成を強化する。県は、全国から研修者が集まることで施設の利活用が進むと期待している。

 全国的に大規模災害が頻発する中、消防庁は、災害初期時に広域的な情報把握が可能なドローンの普及を図る。

 ただ、研修に特化した施設が少なく実践的な操縦士を育成できず、導入が進んでいないのが現状という。消防庁の担当者は「(消防への)ドローンの普及に加え、すでに導入している消防についても(施設での)研修を通じて操縦力の向上が図れる」としている。