冬の里山に煙再び 会津若松で渡部さん、炭焼き指導

 
丸太を割る葵高の生徒(右)を見守る渡部さん(左)。背後の炭窯からは、煙が上る

 会津若松市大戸地区で5日、約10年ぶりに炭焼きが復活し、冬の里山に煙がたなびいた。住民組織「大戸まちづくり協議会」が会津大短期大学部の学生、教員らと取り組む竹活用の一環として実施。地域で炭焼きを続けていた渡部清夫さん(84)が、学生らに技を伝えた。

 渡部さんは中学卒業後に父から教えを受け、地元の雑木を原料にした炭焼きを始めたが、体調不良のため70代半ばで窯に火を入れるのを諦めていた。

 そんな中、同協議会などが、地域で生い茂り、悩みの種になっている竹の利用を進めるため竹炭作りを計画。熟練の技を持つ渡部さんに協力を求めた。

 この日は先月に切り出した竹を、渡部さんが使っていた窯に入れ蒸し焼きにした。学生のほか、葵高の生徒らも加わり、荒れていた窯の周辺を掃除したり、おこした火で昼食を調理したりした。

 葵高1年の生徒は渡部さんから手ほどきを受け、窯の近くに置かれていた丸太を割り、片付けた。「機械を使わない昔の人のすごさが分かった」と笑顔を見せた。

 渡部さんは「何もかもやめるつもりだったが、また窯から上がる煙を見ることができ、本当にありがたい。若い人が後に続いてくれれば」と話した。