新人巡査が行方不明者捜索に初参加 「手掛かり」へ強い気持ち

 
捜索に臨んだ山口巡査(右)、桑原巡査

 東日本大震災から9年9カ月を迎えた11日、いわき南署に配属された新人警察官の山口俊介巡査(24)と桑原健巡査(23)の2人は、いわき市錦町の鮫川河口で行われた行方不明者の一斉捜索に初めて参加した。2人は「行方不明者やその家族のために、何としても手掛かりを見つけたい」と強い気持ちで臨んだ。

 9年前は中学生だった2人が警察官を志した動機の一つに、震災の記憶がある。郡山市出身の山口巡査は、警察官として震災対応に奔走する父親らの姿を見て「自分も人の役に立ちたい」と思うようになった。本宮市出身の桑原巡査は、震災の月命日に一斉捜索を続ける「情に厚い警察官の姿に心を打たれた」と明かす。

 県警に今春採用され、県警察学校を9月に卒業後、同署で地域の安全・安心の実現へ励む2人。一斉捜索では、警杖(けいじょう)やとび口で漂着物をかき分け、気になる物があれば手に取り、丹念に確認した。

 震災の記憶の風化が懸念される中、次の災害がいつ起きるか分からない。桑原巡査は「記憶や教訓を伝えることも仕事の一つ。地域の防災意識を高めたい」、山口巡査は「地域の実態をよく把握し、有事の際に素早く対応できる警察官になりたい」と決意を語る。