福島市が緊急警報...「救急医療が逼迫」 市民に危機感共有訴え

「救急医療が非常に逼迫(ひっぱく)している。(どちらの患者を救うのかという)『命の選別』は決してあってはならないが、せざるを得ない状況が迫ってきている」。福島市医師会の岡野誠会長は20日の記者会見で、市内の医療体制の深刻な状況を明かした。共に記者会見に臨んだ木幡浩市長は「年末年始、感染者やその他の病気の人を出さないことが医療を守るために重要だ」と強調した。
市医師会によると、入院や手術が必要な救急患者を受け入れる2次救急病院は、より高度な3次救急も担う福島医大病院を含め市内に10病院あり、2次、3次救急の搬送件数は年間約1万3000件に上る。
10病院のうち、福島赤十字病院と福島西部病院が感染拡大の影響で受け入れできなくなったことについて、岡野会長は「年末年始の救急の(2病院が休止した分の)穴埋めがまだできていない。頭が痛くなる状況だ」と吐露した。
市は20日、感染を抑え医療を守るための緊急警報を発表したほか、来年1月10日に予定していた成人式をオンライン開催にすることなど新たな感染拡大防止策も発表した。厳しい経営状況にある飲食店など向けの無利子・無担保の緊急融資も年内に始める方針だ。
木幡市長は「危機感については市民ごとに温度差がある。危機感を共有できるよう訴えなければならない」と強調し、緊急警報に基づいた対応を市民に求めた。
福島西部病院利用の発熱症状者は連絡を
市は福島西部病院の利用者で発熱などの症状があり、かかりつけ医のない人は、受診・相談センター(フリーダイヤル0120・567・747、24時間受け付け)か市発熱外来受診相談電話(電話024・535・3025、平日午前9時~同11時30分、祝日と年末年始除く)に連絡するよう呼び掛けている。
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