宿泊施設、苦心続く...「影響を最小限に」 GoToトラベル一時停止

 
予約客らからの問い合わせに対応する予約担当の社員=21日、二本松市・陽日の郷あづま館

 政府が観光支援事業「Go To トラベル」の一時停止を発表してから21日で1週間。県内の旅館やホテルでは、「Go To」の利用を予定していた宿泊客が宿泊費を1泊1人当たり5千円補助する県の「県民割」の利用に切り替える動きも出ているが、予約のキャンセルが続く。関係者は「県民割」や市町村独自の観光クーポンの利用などを促し、影響を最小限にしようと苦心している。

 二本松市の岳温泉にあるマウントインでは、年内については県民割で予約し直す人がおり、何とか営業できるが、年明けはほとんどゼロに近い状況という。

 このため年明けから1月11日までは宿泊の受け入れをやめ、日帰り入浴だけに絞って営業を続ける。担当者は「一時停止が延長されるかどうかも不透明だが、解禁後の予約回復に期待するしかない」と話した。

 同じく岳温泉にある陽日(ゆい)の郷(さと)あづま館では、問い合わせが入ると、県民割の活用を勧めている。担当者は「少しでも影響を小さくしたい」と話す。ただ、21日までの1週間で入った宿泊キャンセルは、正月三が日を中心に750人分以上。ネット予約は3日前までであれば無料でキャンセルできるため、キャンセルはまだ増えるとみている。

 郡山市の磐梯熱海温泉観光協会によると、県民割に切り替える動きが増えているが、それでも「Go To」のキャンセル分が埋まらない宿泊施設もあるという。

 県民割は「Go To」と違い、自治体が独自に発行する宿泊クーポン券などとの併用ができないため、別の割引サービスで活路を見いだそうとする施設もある。南会津町の会津高原だいくらスキー場近くのリゾートイン台鞍では、同町独自の宿泊割引やクーポン券をPR、難局を乗り切ろうとしている。

 担当者は「『県民割』は町などが行う割引サービスと併用できない。南会津地方での経済効果は薄いとみている」と話した。